病院に行って、予想外の科を受診するよう言われたらどうしますか?
関係ないからと、受診せずにそのままにしておきますか?
それ、もしかしたら大変なことになるかもしれませんよ。
お医者さんの言うことは聞いておいた方がいいと思います。というのも…
もうじき89歳の誕生日を迎えるじいさんの、数年前の話です。
じいさんはある日腹痛を訴えて、かかりつけの胃腸科内科に行きました。
ひととおり問診のあと、大腸検査の予約をして帰ってきたので、腸に問題があるのかと思ったら、検査の後大腸検査の画像と一緒に地元の総合病院の紹介状を渡され、消化器科の他に循環器科を受診するよう言われました。
今でもそうですが、じいさんは病院へはいつも一人で行きます。
まだ自分がしっかりしていて医師の説明をちゃんと聞けると思っているから。
そして、消化器科だけ受診して循環器科を受診せずに帰ってきました。
「盲腸の辺りが腫れていて手術するって言われた」
病院から帰ったじいさんは、こうも言いました。
「手術の説明があるから、この次の診察には家族も一緒に来てくれと言われた」
そして夫が付き添って診察に行くと、そこで循環器科を受診していなかったことが発覚。
慌てて診察したところ、「腹部に大動脈瘤があるので、年齢のこともあるし(当時85歳ぐらい)腸の手術の前にこちらの手術をするべき」と言われたそうです。
なにしろ年齢が年齢なので、動脈瘤がいつ破裂するか分からないし、破裂したら命にかかわるかもしれないと。
そして、動脈瘤の手術が終わって体力が回復してから腸の手術をするのがよいと。
動脈瘤の手術は、その病院では難しいので紹介状をもらって県内随一と言われる専門病院で行い、術前術後含めて3週間近く入院しました。
手術は成功し、じいさんは元々の体力もあったので予想より2日~3日早く退院しました。
自宅に帰って3週間後、今度は腸の手術で地元の病院に入院しました。
手術の日、病棟の待合室で終わるのを待っていると、医師からの説明がありました。
腸自体は腫れておらず、何かのきっかけで腸から膿が出て腸の周りにこびりついたものだと。
手術ではその膿を掻き出して除去したので、どこかを切るような施術は行っていないということ。
そしてじいさんは退院後もしばらく我が家にいた義姉に甘えて過ごしましたとさ。
現時点で再発のようなことはなく、畑仕事や温泉に行くことを日々続けております。
じいさんにとってはこれが若さと元気を保つ秘訣なのかもしれません。
その後、どちらの病院でも術後の状態を経過観察していましたが、良い状態で落ち着いていると有難い診断をいただきました。
というわけで、例えば腹痛で病院(消化器科等)を受診したら別の科での検索をすすめられたら、素直にいうことを聞いた方がいいよ。というお話でした。
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