先週、強風ではがれかけた我が家の玄関の屋根を直しに、大工さんが来ました。
屋根自体の面積が狭かったせいもあって、2日ほどで「あとはトタンを貼るだけ」という状態になりました。
夕食時に、じいさんがダンナに「屋根の修理がだいぶ進んだ」という話をしていた流れで、屋根の状態を見に玄関に出たとき、じいさんが泥除けマットにつまづいて転んでしまいました。
痛くてなのか驚いてなのか、自分で起き上がれずにダンナに起こしてもらっていました。
「ああ、いでがった(痛かった)」と、じいさんは右肩をさすっていたので、転んだ拍子に肩を打ったのだと思っていました。
今朝のこと。
「かーさん、服着せでけれで。いでくて肘曲げらいね。」
あれ?肩じゃなくて肘?今になって?
「じいさん、今いでぐなったの?今まで我慢してらったの?」
「そのうち治るど思ってらったども、もういでくてなんもされね。医者さ行ってくる」
うわー、そんなに腕が痛い状態で車運転してあちこち行ってたのか。
知的障害のある下の息子がデイサービスに行く日なので、じいさんを病院に連れて行くのはダンナに頼みました。ダンナは病院の玄関でじいさんを降ろし、仕事にでかけました。
息子をデイサービスに送って家に帰っても、なかなかじいさんから連絡がきません。
え?まさか、思ったよりひどかった?それとも病院が混んでる?
心配になって、病院に行くと、整形外科の待合室はがらんとしています。
あれ?診察中かな?
しかし待てども待てどもじいさんは診察室から出てきません。
ふと見上げると、一枚の張り紙がありました。
本日は医師の都合により予約診察のみで、一般外来は受付しません
あれ?
てことは、じいさん、どこの医者に行ったの?
ここから歩いて行ける整形外科には、何軒か心当たりがありましたが、あちこち探して回るのはよくないかと思い、一旦家に帰ってじいさんからの連絡を待ちました。
しばらくして、私のスマホではなく家の固定電話に、じいさんから「迎えにきて」と電話がありました。
聞けば、病院の受付で駅裏の整形外科を紹介され、一人で歩いて行ったそうです。
途中、駅の通路を通り抜けるためにエレベーターに乗ったら、降りるときに転んでしまい、通りかかった学生さんに起こしてもらったとか。(ありがとうございます、優しい学生さん)
初診の手続きをしたり、レントゲンを撮ったり、肘に溜まった水を抜いたり薬を注射したり、なんやかんやで時間がかかったようです。
おおごとにはならなかったものの、じいさんはこれだけで疲れ切ってしまい、遅い昼食をとって、「あど、寝る」と自室に入りました。
本人は若いつもりで、体が動いたりケガが早く治ったりできると思っていても、じいさんはもうじき89歳。それなりに老化が進行しています。
現在、高校生の上の息子を学校に送っていくのがじいさんの役目ですが、「それが終わったら免許を返納する」と言っています。
じいさん、それまでなんとか、無事故無違反安全運転を、頼みます。